もっとゴルフを楽しく、もっと身近に

パターと重さのお話

2020/09/17|ゴルフウィズ編集部

ゴルフクラブは進化の速度が速く、特にドライバーとパターの進化速度の速さは目を見張るものがあります。特に「速く振る」必要のないパターは形状の自由度とあいまって以前は想像もできなかったようなパターが次々と登場しています。
その特異な形に注目が集まりがちですが、実は重さもずいぶんと変化してきています。
今回はパターの重さのお話です。

パターは重くなっている

ゴルフクラブの進化は基本的には軽量化の道を進んでいます。もちろん競技に出る方やプロのように「趣味」の域を越えるアスリートの場合は身体を鍛えて競技力をあげるので、必ずしも軽いものが良いわけではありませんが、一般のアマチュアが余暇の楽しみとしてプレーする場合は軽いクラブのほうが速く振ることができ、疲労も怪我のリスクも少なくなります。古いもので公式なデーターが見つかりませんでしたので筆者の手元にあるPINGのアンサー2を計測した数値ですが総重量は458gでした。それに対してテーラーメイドのスパイダーはメーカー公表値で537gと相当に重くなっています。
形状が違うので重さが違うのでは?という疑問もあるでしょうが、たとえばPINGのHEPPLERシリーズのアンサー2はメーカー公表値でヘッドだけで350gあります。シャフトとグリップを合わせれば500g近い重さになっていきます。
もちろんブランドによって差はありますが、パターは全体的に重くなる方向になっているのは間違いないでしょう。

パターの重さが与えるストロークへの影響

パターの重さは当然ストロークに影響を及ぼします。これは総重量だけではなく「スイングバランス(単にバランスとだけ呼ぶこともあります)」が重要な要素となります。
総重量が全体の重さだということはおわかりになると思いますが、では「スイングバランス」とはいったい何でしょうか?
これは簡単にいえば「持った時(振った時)にどれくらい重さを感じるかの値」です。一応計測方法は決まりがありますが、要は先端がどれくらい重いかということです。
野球をやったことがある方なら想像がつくかと思いますが、野球のバットを普通にグリップを持って振った時と逆に太い方を持って振った時では振った時にどちらが軽く感じるかというと、太い方つまり重いほうを持って振った時です。
パターの場合はヘッドを重く感じる度合をバランスとして表します。理屈の上ではうんと軽いものを振るよりも、ある程度の重さをもったもののほうがストロークは安定します。またバランスがあまり軽いものよりもある程度重さがあるほうが振り子の先が重いわけですから安定します。
ただし、あまり重いと今度は始動するのが大変になってしまい、無理に力を入れて動かさなくてはならなくなるので、逆にストロークは不安定になってしまいますから、この辺は自分にどれくらいの重さがあるのかを見極めなくてはなりません。
さて、ではストロークを安定させるためにパターは昔よりも重くなっているのかというと必ずしもそれだけが目的では無いといえます。

パターの重さとボールの転がり

パターが重いほうと軽いほう、どちらの方がボールが転がるのかといえば物理の教科書的に考えれば当然のことながら重いほうです。
しかし、不思議なのはPGAのツアープロが重いパターを使っていることです。
普段我々アマチュアがプレーするグリーンはだいたい9フィートから10フィートくらいの速さで、リゾートコース的なところですと8フィートくらいが多いようです。
いっぽうマスターズが開催されるオーダスタナショナルですと14フィートくらいと言われています。
数字だとイメージしにくいかもしれませんが、下りだと軽く触っただけで10m以上転がってしまうようなこともあるような速さです。
そんなグリーンでプレーするプロが、なぜわざわざ重いパターを使うのでしょう?
これは実際に軽いパター、重いパターを打ち比べていただくと良くわかりますが、重いパターのほうが圧倒的に転がりません。
軽いパターだと、どうしても手でパチンと打ってしまったりストロークスピードが速くなったりしてしまうので軽いほうが転がってしまいます。

まとめ

日本でも人気のパターは、ほとんどアメリカのメーカーのものです。ピン、オデッセイ、テーラーメイド、スコッティキャメロンなどですね。
しかし日本の比較的遅いグリーンでプレーする場合はパターが少し重すぎることもあります。必ずしも重いほうが良いわけではないのです。
パターを何本か持つ方も多いでしょうが、重量に着目して2本目、3本目を選ぶのも良いかもしれませんね。

ゴルフウィズ
いいねして最新情報をチェック!

この記事に関連する記事

力がない女子でも飛ばせる!ゴルフの飛距離アップのコツはこれ

力がない女子でも飛ばせる!ゴルフの飛距離アップのコツはこれ

ゴルフが楽しいのは、良いスコアを出すということだけでなく、ドライバーで思いっきり気持ちよく飛ばすことにもありますよね。 体が小さいし筋トレも特にしていないけれどドライバーで飛ばしたい! そのような女子 …

2023/05/22|ゴルフウィズ編集部

ゴルフで練習場とコースのスイングが別人になるのはどうして?

ゴルフで練習場とコースのスイングが別人になるのはどうして?

次のゴルフに向けて練習場で一生懸命練習。 そのかいあってナイスショットが出るようになったのに、いざコースに出ると練習場と違って全然ダメ。 そのダメさ加減が「別人並み」となると納得いきませんよね。 そん …

2022/12/19|ゴルフウィズ編集部

ウェッジ初心者にはこれ!「ブリヂストン TOUR B XW-2」

ウェッジ初心者にはこれ!「ブリヂストン TOUR B XW-2」

ウェッジ選びで悩んではいないでしょうか。アプローチやリカバリーで使用するウェッジは、シャフトが短く比較的簡単にスイングを覚えやすいクラブです。スイングを安定させやすい分ウェッジの性能がパフォーマンスに …

2017/12/07|ゴルフウィズ編集部

これであなたもバックスピンをかけることができる

これであなたもバックスピンをかけることができる

プロゴルファーのプレーをテレビで観戦していると、グリーン上で球がピタリと止まったり、ピン目指してバックスピンがかかって球が戻ってきたりするシーンを見かけて驚きます。 トッププロになるとこのスピン量を自 …

2017/11/21|ゴルフウィズ編集部

カラーのゴルフボールを使う3つのメリットとは?

カラーのゴルフボールを使う3つのメリットとは?

ゴルフボールにはさまざまな種類があります。その中でも一際目立つのはカラーのゴルフボールです。ピンク系から黄色など、明るい色が主なカラーの種類となっています。 私自身も、ゴルフコースを回る際は、カラーの …

2017/08/24|ゴルフウィズ編集部

車が無い!キャディバッグの運び方

車が無い!キャディバッグの運び方

ゴルフに行くのに車が無いのはかなり不便ではあります。なかでもキャディバッグをどうやって運ぶかは頭を悩ませるところです。そこで今回は車が無い方のキャディバッグの選び方、運び方についてアドバイスをさせてい …

2020/11/16|ゴルフウィズ編集部

ゴルフでサンドウェッジの精度を上げるオススメ練習法とは?

ゴルフでサンドウェッジの精度を上げるオススメ練習法とは?

ゴルフをする上で、サンドウェッジの存在は外せません。グリーンから小〜中距離ぐらいの範囲で最も使用頻度の高いアイアンです。なので、サンドウェッジの精度を上げるのは必須となっています。 私も、サンドウェッ …

2017/02/28|ゴルフウィズ編集部

家ではラグマットを利用してパターの距離感を磨く練習をしよう

家ではラグマットを利用してパターの距離感を磨く練習をしよう

自宅でのパター練習では専用のマットを使用することが多いでしょう。 その際に、そのパターマットの他にラグマットや絨毯があれば練習の効果は倍増します! 自宅に敷いてあるマットでどれくらい転がるか分かれば、 …

2022/02/03|ゴルフウィズ編集部

ラインの読み方総まとめ

ラインの読み方総まとめ

パットを打つ際、ラインを読まずに打つ方はいないと思います。誰しもラインを読むのですが、ラインの読み方は人それぞれです。 ここでは様々なラインの読み方を羅列していきます。   まずは山がどこに …

2017/09/29|ゴルフウィズ編集部

ゴルフ初心者のトップ、ダフリをなくす方法

ゴルフ初心者のトップ、ダフリをなくす方法

ゴルフ場ではよく「トップしたー」とか「しまった、ダフった」という悲鳴をよく耳にします。ゴルフは止まった球を打つだけのスポーツなのですが、実はこれが難しいのです。飛ばそうと力が入ったり、右にいったらOB …

2017/10/30|ゴルフウィズ編集部

アスリスタ外部リンク

レディースゴルフウェア

ゴルフウィズをフォロー

ゴルフウィズは、国内に限らず世界中のゴルフ情報をゴルフ好きのために発信していく、ゴルフ専門WEBメディアになります。
各SNSにフォローして頂ければ定期的に情報を 受け取ることができますので、良かったら フォローしてください!

ページトップへ