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初心者ゴルフ考察「108の壁を越えよ」

2017/11/27|ゴルフウィズ編集部

最近、ゴルフをはじめたけどなかなか100が切れない。自分は向いていないのかも…と自信喪失している方はいませんか?実は100を切るというのはそんなに簡単なことではないのです。

多くのゴルファーが100の壁に挑んでは挫折を繰り返しているのです。100が切れない原因はテクニックやメンタル、レギュレーションなど様々ありますが、その前に108は切れていますか?

この記事でお伝えしたいのは、100切りの前に訪れる108の壁の事です。そう。物事には何でも順序があるのです。焦らず、楽しくゴルフの上達を目指しましょう!

ん?「108の壁」って?

ゴルフを始めて1年以上になる方なら、108という数字が何を意味しているかピンと来る方も多いでしょうね。108というのは全ホールをダブルボギーで回ったときのスコアです。

100が切れないと悩んでいるゴルファーのスコアは110~120付近の方も多いのです。と、言うことは、100切りの前に108をコンスタントに切れるようにならないといけませんよね。

上手な人とラウンドした経験のある初心者はついつい一足飛びに100切りを目指してしまい、焦ったり、無理したり、力んだりしてスコアを崩し、自信を失うケースが多いのです。ある調査では、100が切れているゴルファーはなんと全体のわずか3割程度で、100切りまでの期間の平均は約4年間です。

どうですか?思った以上に100切りという壁が高いのがお分かりいただけると思います。まずは安定して108が切れるようにならない限り、当然ながら100切りはできませんよね。

108が切れるようになっても、そこから100が切れないゴルファーがどれだけ多いことか。でも、決して悲観的にならないでください。108の壁を越えようと、懸命に練習するところに喜びがあり、コースで108を切ったときの達成感が至福の瞬間なのです。それに、ゴルフの楽しみは何もスコアだけではありません。

プロを目指すわけではないのですから、気楽に、楽しみながらスコアアップを考えていきましょう。

108の壁を越えるのにすべき六カ条

いよいよ、108の壁を超える具体的なプランを考えて行きましょう。初心者ゴルファーが陥りがちな勘違いや、分かっているけどついついやってしまうミス、練習場での心得など、トータルで見直すことで108切りはあなたのものになってきますよ。

108を切るということを強く意識する

え?そんなの当たり前じゃないと思ったあなた。逆に質問しますが、本当に意識していますか?
PAR4のホールでティーグラウンドに立ち、ドライバーでできるだけ遠くへかっ飛ばして、2打目でパーオン、そこから2パットで…なんて事考えていませんか?

それを考えること自体を否定はしませんが、それができるなら108どころか、100どころか、80台で回るゴルファーですね。108の壁を超えるにはダブルボギーペースでいいんです。

18ホールのうち、どこか1つでボギーならスコアは107になります。PAR4なら4オン2パットでいいわけです。例えば360yPAR4ならティーショットで150y、残り210yを70yずつ3回打てば4オンです。そう考えれば、ティーショットのミスやセカンドショットのミスも十分取り返せるのです。

そのうち、うまく打てたホールで3オンしたらボギーチャンスですよね。初心者ゴルファーが考えることは、「いかにミスを減らすかではなく、いかにミスを取り返すか」です。ミスは出るんです。

初心者ですもの。ミスがなければ誰でもシングルプレーヤーになれます。ミスをしても十分取り返せると思ってダブルボギーOKの意識を強く持ってプレーしましょう。

グリーン周りのアプローチは「転がせ」

グリーン周りの30y以内のアプローチができずにスコアを崩している方は108の壁をなかなか超えられません。ゴルフは遠くに飛ばすスポーツではなく、最終的にカップにボールを入れるスポーツです。

ティーショットなら多少曲がったり、ラフに行ったりしてもなんとか取り返せますが、グリーン周りではごまかしがききませんよね。砲台グリーンからちょっとこぼれたボールや、グリーン周りのバンカーなど、グリーン周辺には結構罠が多いんです。一口にグリーン周辺30yと言っても意外と難しい場面もあるんです。

ここで初心者がよくやるのが、フワッと浮かせたロブショット気味の打球を狙ってミスすることです。プロのようにピンそばにポトリと落ちるボールを打つには、まず、少しオープンに構えて、ややフェースを開いてと、やっていませんか?では、お聞きしますが、そんな打ち方を普段から練習場で練習していますか?

打ち方の理屈としては間違っていませんが、練習でもできないことを本番でやってもミスするのは当たり前です。そういった打ち方はもう少しレベルが上がってからマスターすればいいんです。

さきほどから言っているようにダブルボギーでいいわけですから、グリーン周りでは「転がす」のが鉄則です。30yからフワッと寄せる球より、7Iあたりでカツっと転がす球の方がはるかにリスクは低いのです。

OB絶対禁止

もし、ティーショットでOBしてしまうと、プレーイング4からリスタートというケースが多いですよね。プレ4からグリーンまでは100~120yぐらいが一般的でしょう。

その場合、1回でグリーンに乗れば、ダブルボギーも見えてきますが、もしグリーンを外せば、ダブルボギーよりもっと叩いてしまうこともあります。

2打目以降も含めて、OBはスコアメイク上、非常に困ります。OBがなくても斜面やバンカーでうまく打てないわけですから、そこにOBがからんだ途端に108の壁は難しくなります。

しかし、誰も好んでOBを打っているわけではないですよね。OBの原因は過剰なスイングで飛びすぎてしまうケース、力みにより方向性が定まらず明後日の方向へボールが飛んでしまうケースがほとんどです。ということは、コンパクトに飛ばしすぎないように振ればいいわけです。

7Iで100y飛ばすぐらいの気持ちで振れば力感なく振れて、結果ミスを防げます。そして、意外と効果があるのが、ティーショットを打つ前に自分のボールをじっと見つめて念を込めることです。このボールを絶対無くさないと、強く念じて打つとOBは減ります。

パットをもっと練習する

あんなに、練習場に行って打ち込んでいるのに、なぜかコースに出ると110ほど叩いてしまうという方。そもそも110のうちパットがどれくらいあるか数えていますか?

18ホールを全て2パットで回れば36打ですよね。つまりスコアの3割強はパットなんです。108の壁を超えるには当面、40パット以内を目指すことが大事です。

しかし、初心者の多くがパットの練習をほとんどしないんです。ゴルフバッグに入った複数のクラブうち、最もよく使うのはパターですよね。

それなのに、練習場ではドライバーを振り回してばかりではありませんか?パター練習はラウンド前に10分ほどやるだけという方が、果たして全18ホールを2パットで回れるでしょうか?パットの距離感は練習でしか身につきません。最初の頃はパター練習にも力を入れましょう。

慣れてきたら、上りパットと下りパットを打ち分けてみましょう。一般的には上りパットが易しいとされます。上りパットはしっかりと打つ必要があるため距離感がつかみやすいのに対し、下りは恐る恐る打つ感じになり、かえってカップの縁に嫌われるうえ、グリーンの傾斜の影響を受けやすいのです。

つまり、2パットでおさめるには、2パット目で上りのパットを残すことが戦略的に大事なんです。

遠くへ飛ばしたい邪念を捨てショートアイアンを磨け

ドライバーでカキーンと飛べば最高に気持ちいいですよね。それは分かります。でも、今あなたが目指しているのは108の壁でしたよね。

ドライバーもさることながら、アイアンでも遠くに飛ばそうとしていませんか?7Iで130y~140y飛べば十分なのに、マン振りして150y飛ばそうとしていませんか?

そんな事をしていたら108の壁はなかなか超えられませんよ。アイアンは飛距離よりも圧倒的に方向性の方が重要です。もっと乱暴な言い方をすれば、ロングアイアン(2~4番)とミドルアイアン(5~7番)はコースで使わなくてもいいぐらいです。

一般的な男性ゴルファーで8Iの飛距離は130y~140yの間がほとんどでしょう。上手な人はもっと飛びますし、ヘッドスピードにもよりますから一概には言えませんが、そんなことはいいんです。

8Iや9Iで狙った方向にきっちり打てるようにすることが大事です。もし8Iで130yが高い確率で打てれば、ティーショット後、3オンする確率が格段に高くなります。

もちろん、PWやAWの方向性も大切ですね。つまり、考えようによっては、8Iと9I、PW、AW、SW、パターの6本でラウンドしても108は十分切れるんですよね。

それぐらいショートアイアンは大切なんです。ただし、一つ誤解のないようにしたいのは、ロングアイアンやドライバーでの飛距離の憧れは持ち続けて欲しいんです。

それは次のステップで必要になりますし、何より大自然の中でクラブを思い切り振ってボールを高く遠くへ飛ばすのもゴルフの醍醐味ですから。スコアばかりに気をとられ、本来のゴルフの楽しみを無くしてしまっては意味がありませんからね。物事には順序があるという事ですね。

ゴルフ場の地形を利用する

これ、意外に知らない方が多いんです。ティーグラウンドに立って、とにかく目の前のフェアウェイに向かって真っ直ぐ打ち出していませんか?

上級者はそれでいいですが、108の壁を越えたいあなたは、それをやると、ひっかけチーピンやドスライスでOBになったりしていませんか?そりゃそうです。

フェアウェイを狙ってそこに打てるのなら苦労しませんものね。例えば、ティーグラウンドから見て、左側は林でOB、右側は山の斜面が受けているなんてよくありますよね。

その時、ティーグラウンドの左よりにティーアップして対角線に打ち出すイメージで右側の斜面に当たってもOKぐらいの気持ちで打ってみたら、斜面からコロコロ転がって結果的には、フェアウェイに行ったという経験がある方も多いでしょう。その打ち方は偶然ではなく、れっきとした戦略なんです。

この場合、左側はOBの危険がありますので、どれだけミスしても左側にだけは打ってはいけないんです。ということは、最初から右に向いて打てばいいわけです。斜面に当てて転がるのもOKですし、打ち下ろしのホールでは、低い球筋でランを稼ぐなど、ゴルフ場の地形を存分に利用するのが賢いゴルファーですね。

最後はやっぱりメンタル

いろいろ書いてきましたが、最後はやはりメンタルです。ゴルフの最大の難しさであり、最も楽しい部分はこのメンタルです。ダブルボギーでいいと思って打った球が思いのほかうまく打てて結果としてパーがとれることもあるでしょう。

一方で、最高のティーショットだったにも関わらず、そのあとがダメでトリプルボギーを叩くこともあるでしょう。さらに、風向きや天候、上りと下り、左足下がりだの、つま先上がりだの、ライがいいとか悪いとか、ありとあらゆる場面でゴルファーは考えます。この考える行為こそが108の壁を超えるに最も必要な要素なんです。

ただ漠然と打ちました、失敗しましたでは、いつまでたっても上達しません。こう打って、次にこうする、それで失敗しても次にこうすれば大丈夫と、一打一打に根拠が必要なんです。

失敗してクヨクヨしたり、ネガティブな思考ではいっこうにスコアは伸びません。ミスをしたらどうしようではなく、最初からミスはでるものという中でプレーしていればおのずと108の壁は超えられます。

常に同伴プレイヤーに明るく声をかけ、他の人のショットを褒めたりしているうちに、自分もテンションが上がってきて、気持ちよく楽しく前向きにプレーできるものです。

何度も言いますが、何も次のラウンドで108を切らなくてもいいんです。徐々にでいいんです。100を切るのに平均で4年かかるわけですから、108を切るのに3年かかっても恥ずかしいことではないです。楽しむ気持ちがゴルフに向き合う正しいメンタルを示してくれることでしょう。

さあ、これまで110~120ほどだったあなた、自分はもうダメだなどと思わずに、自信を持って楽しくプレーしましょう。そのうちに必ず上手になりますから。

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