タイガーが涙した、プレジデンツカップって??

海外男子

2019年の12月15日、アメリカチームの勝利が決まった瞬間、キャプテンを務めるタイガーウッズがうっすらと涙を浮かべていたように見えたプレジデンツカップ。
普通のトーナメントとは明らかに違う、このプレジデンツカップというのはどういう大会なのでしょうか?

どんな大会なのか?

プレジデンツカップとは、ライダーカップがおこなわれない年に開催されるアメリカツアーの代表選手と世界選抜の選手の団体戦です。
ライダーカップという大会も有名で歴史が古いのですが、ライダーカップはアメリカツアーの代表選手とヨーロッパツアーの代表選手との戦いであることから、アメリカやヨーロッパ国籍以外の選手は参加できませんでした。
そこで考案されたのがプレジデンツカップで、ヨーロッパ以外の国籍の選手も世界選抜として選出されます。
当然日本国籍の選手も選出対象になりますので、2019年の大会では松山英樹選手が選出され出場しました。
ライダーカップが2年に1度の開催ですので、ライダーカップの間の年におこなわれるプレジデンスカップも2年に1度の開催になります。
ちなみにはじめての開催は1994年でした。

試合の進め方

大会はアメリカ選抜、世界選抜とも12名の選手によって競われます。
大会は基本的にマッチプレーでおこなわれますが、毎日競技内容が少しづつ変わります。
初日、Day1はフォアボールというルールです。各チームペアを組んでマッチを行いますので、アメリカ2名、世界選抜2名が一緒にラウンドするわけですが各チームの良い方のスコアを比較して勝敗を決めていきます。
当然チームとしての駆け引きもあり、1人が確実にパーを先にとっておいてもう一人の仲間に果敢にバーディーを狙ってもらうようにする、といったプレーが見られます。二人で強引にバーディーを狙いにいって二人ともボギーになってしまっては困りますので1人は最低限引き分けに持ち込めそうなスコアを確定しておくような戦術が取られます。
2日目、Day2はフォアサムというルールで競います。
これは、各チームボールは1個だけでペアになった二人の選手が交互に1つのボールを打ってスコアを競うルールで、日本ではオルタイネイト方式と呼ばれることも多いルールです。
3日目、Day3はフォアボールとフォアサムの両方の競技が4マッチずつ行われ、そして最終日はいよいよ個人戦。シングルスマッチが12マッチ行われて最終的な勝敗が決まります。
最終日のシングルス以外では12人の選手全員が出なければならないマッチはありませんので、選手の調子等を見て両チームのキャプテンンが競技前日に組み合わせを発表します。
このあたりも両陣営の駆け引きが面白いところです。

純粋に名誉をかけた戦い

このプレジデンツカップというのは、なんと賞金というものがありません。
アメリカ代表や世界選抜に選ばれることそれ自体が大変に名誉なことで、選手はチームの勝利のために全力で戦います。
ゴルフというものは本来個人競技ですが、プレジデンツカップではチームの勝利のために世界のトッププロが一丸となって戦います。
勝利の瞬間にアメリカ代表のキャプテンを務めたタイガーウッズが感極まっていたことからも、その名誉の大きさ、背負っているものの大きさがよく分かりますね。

まとめ

このプレジデンツカップやライダーカップという大会では、普段のトーナメントとはまったく違う選手の顔を見ることができます。
普段は言ってみれば自分以外は全員が敵、という環境で勝敗を争う選手たちがチームのために戦っている姿は、なんとも素晴らしいもので、もしかしたら普段のトーナメントよりも真剣なんではないかなどと感じてしまうこともあります。
このようなチーム戦は数は多くありませんが、非常に見応えがありますので機会があれば是非見ていただきたいと思います。

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